と金の会 将棋合宿 in 柏

と金の会の将棋合宿に子供二人と私の三名で参加した。
合宿自体は2回目の開催だが、私たちは今回初めての参加。
子供70名近く、保護者・指導者を合わせて118名の大きな合宿だった。
講師陣も、勝又六段、戸辺六段、上田女流二段、飯島カリスマ指導棋士など、蒼々たるメンバー。


ウチの子供達は二段で申請し、上から二番目の竜王クラスになった。
1日目は各クラスでの昇級戦。上位4名が上のクラスに行ける。
竜王クラスでは4局行った。


ケンは●○●○で10位。
私は王座クラスの手合い係をしていたが、途中抜けて竜王クラスの対局が行われている2階に上がっていくと、
ケンが今にも泣きそうな顔をして廊下を歩いていた。
「どうした?」と声を掛けると、「お兄ちゃんと対局して負けた(第三局)」との答え。
負けたくらいで泣きそうにはならないのでさらに聞いてみると、
「『指が駒から離れた』と言われて、差し直しを認めてくれなかった」とのこと。
「突っ込まれるような所作に気をつけるように」と送り出す。


コウは○●○●で6位か7位(対局カード紛失で詳細判らず)
私が密かに望んでいたたっくんとの対局が実現したが、負け。
「終盤の鋭い攻めが並じゃない!」そりゃそうでしょ。
千駄ヶ谷道場のプリンセスとも対局。「強くて危なかった。」二手差で勝ち。
「みんな強いなあ〜」としきりに感心していた。


二人は残念ながら名人クラスへの昇級ならず。


その後、各クラス予選、入浴、夕食を行って詰将棋大会へ。
私は一番下の「8級以下クラス」へ。
算用数字と漢数字のどちらを先に書けばよいのか判らず苦戦。(どこで苦戦しているんだ!)


1日目最後は各先生方の講義。
ケンとコウは戸辺先生の「最新振り飛車講座」へ。
私は勝又先生の「必至講座」。


10時に子供達は就寝。
その後大人達はリーダー室に集まり宴会。
フクヤマ暴走列車を誰も止められず、2時まで突っ走る。


2日目は予選の続き。
ケンは1局目で切れ負けで●。
その後白組トーナメントの準決勝でプリンセスと対決。惜しくも負け。
コウも1局目で駒の配置間違いをして●。
その後紅組の3位決定戦で負け。
この対局で、事前に考えていたアイデア(美濃囲い→穴熊)を実践したらしい。
傍らで見ていた飯島先生が「感想戦やろうか」と声を掛けてくださった。
コウのアイデアにいろいろ修正を加えて頂いたようだ。
「すごいなぁ〜」とコウ。そりゃそうだよ、なんたって『カリスマ』なんだから。
合宿の帰りの際には、コウに「また、新しいアイデア教えてね。」と声を掛けて下さった。


私が手合い係をしていた王座クラス予選での出来事。
予選の第1局、始まってすぐに「あっ、二手指し」の声が。
行ってみると、そこには棋王クラスから昇級してきた男の子がうつむいている。
「二手指ししちゃったの?」と聞くと、コクリと頷いた。
他の子たちの対局が進む中、暫くその場から動けなかった彼の目からは大粒の涙が...
落ち着いた頃に「次、頑張ろうか。」と声を掛けると、小さく頷いた。
「また負けちゃったぁ〜」と言いながら申告しに来る彼は、その後3連敗するも諦めずに指し続け、最後には2勝する。
「勝てたぁ」と言いに来た彼に「やったね!」と言うと、照れくさそうに笑いながら「うん」と頷いた。


私は勝又先生の指導対局へ(それこそ清水の舞台から飛び降りる決意で)。
頭の中が真っ白になりかけながら、「矢倉」や「棒銀」を教えていただく。
何十年ぶりかで指した将棋だが、何となく将棋の面白さが垣間見れた。
チョットした手順前後で、相手の攻撃に間に合わなかったり、駒の働きが最大限に活かされなかったり(「銀が動けない〜!」なんて事が何度もあった)。
この「手順を間違えると」という部分は、茶道のお手前と同じだなあ〜と思った。


最後はリレー将棋。
思いの外、自分の番がすぐに回ってくるので、パニックになりながらも楽しく指せた。
フクヤマボンビー」も炸裂したし...


とても楽しかった合宿だった。子供達も一回り強くなれた事と思う。
企画・準備をして頂いた保護者の皆様、ありがとうございました。